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ギリシアの神とローマの神の対応

    ギリシアの神とローマの神の対応

ギリシア神話に登場する神々と、ローマ神話に登場する神々は多くの場合同一名を持ち、同一視されています。このページでは特にギリシアとローマで異なる名称を持つ代表的な神々の対応を列挙しています。

概説-神話の成り立ち

ギリシア神話とローマ神話の融合に関して、非常に簡単に概説します。乱雑な説明で不正確な面がありますので、あくまでも神話の成り立ちに関する大まかなイメージだと考えてください。

 現在「ギリシア」と呼ばれる地域は多くの都市国家(小都市)から成り立っていた。また、長い歴史の中で、個々の民族は支配し、支配され、融合しながら再構成を繰り返していた。個々の民族や都市には固有の神が存在し、固有の神話を有していた。そのような背景の中で、ギリシア神話は体系化していく。すなわち、ギリシア諸都市が再構成される過程で、また結束を強める中で、その神々や神話が融合し、体系が構築され、ギリシア神話が確立していった。

 一方で紀元前8世紀頃のイタリア半島では、エトルリア人が勢力を誇っていた。彼らは独自の宗教と神話を有していたが、ギリシアとの交流が盛んで、しだいにギリシアの神々を自分たちの宗教と融合させていった。イタリアの一小部族であったローマ人もまた独自の神話を持っていた。しかし、エトルリアの支配下にあったことと、ローマの勢力が拡大する中で、やはりギリシア神話を取り入れるようになった。こうして、ギリシア神話とローマ神話は融合するにいたった。

 このように、神話は他の文化との融合を繰り返しながら発展していく。これはギリシア神話が体系化する中で、小アジアやエジプト、インドや東欧の神話を取り入れたことにも表れる。これはローマの場合でも同じである。たとえば、北アフリカの文化と密になったとき、ローマはエジプトの神々をも融合し、ローマ神話の中にイシスやオシリスが登場した。その結果、最盛期のローマには30万の神々がいたと言われる。

オリュンポス十二神に対応する神

ギリシアの神

ローマの神
ゼウス ユピテル
ヘーラー ユーノー
アテーネー ミネルウァ
アポローン アポッロー
アプロディーテー ウェヌス
アレース マールス
アルテミス ディアーナ
ヘルメース メルクリウス
ポセイドーン ネプトゥーヌス
デーメーテール ケレース
ヘーパイストス ウルカーヌス
ヘスティアー ウェスタ

オリュンポス神族の系譜および解説は「オリュンポス神族の系譜」をご覧ください。
また、「神名・人名・解説」を参照してください。

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